基礎を習得する時期が一番大事です
私は「マクラメ」という結びの技術を組み合わせた手芸を使ったアクセサリーの作り方や、結びそのものをお教えすることをメインのお仕事にしてもうすぐ10年になります。
マクラメは趣味からスタートして、10年以上続けてきたことになります。
その初期の頃には当然ながら乗り越えなければならない段階がありました。
どんな分野でも、お仕事でも同じだと思います。
そうです。まずは基礎を習得するべき時期があります。
マクラメに置き換えると、「結び」そのものです。
ただ、いろんな結び方ができるというだけでは素晴らしい作品にはなりません。
私のお教室にも多くの方が「お仕事にしたい」「もっと上手くなりたい」と通ってくださいます。
今どき、YouTubeなど無料で作り方を教えてくれる場所がありますが、受講料を払ってまで通ってくださるということは、無料提供されている内容に満足できないということではないでしょうか。
何かコツがあるのではないか、プロとして通用するためには何か重要なことがあるはず、と。
私がプロコースの生徒さんに最初に申し上げるのは、「頭で覚える必要はないですよ」ということ。
暗記する必要などないのです。
繰り返し練習することで、ある段階から飛躍的に上達し乗り越えられる時が来るから、習い始めの初期に頑張る必要はないと。
頑張るというのは、背伸びして自分の技術以上の作品作りを無理してする必要はないという意味です。
マクラメの分野で基礎を習得するときは、ある一つの結び目を美しく仕上げ、それを連続して同じ目に揃えるという練習です。
「タッチング結び」という結び方があります。
これは、穴の開いていないルース(天然石などの材料)を固定する時に主に使う結び方なのですが、ルースの大きさに合わせて連続して同じ結び目を一定の幅を保って作ります。
結び目を作っていく際に、凸凹ができたり、幅が一定しなかったりすると、ルースを固定した時の出来上がりが左右します。
また、中級、上級とレッスンレベルが上がっていく時に、基礎がしっかり身に付いているとさほど苦労なくするすると上達していきます。この8年、9年とレッスン受講者さんを見ていて実感しています。
この基本的な結び目を一定に保ち、美しく作ることを目指して欲しいと受講者さんにお話ししています。
マクラメに特化して説明しましたが、おそらくどのような手仕事にも当てはまることではないでしょうか。
まずは基礎を徹底的に習得するのが第一段階ですね。
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